1976年愛媛県生まれ。徳島大学総合科学部卒業。大学在学中の1997年から二年間、国費留学生として吉林大学(吉林省長春市)に留学。中国語の語学研修のかたわら現代日中関係史を学ぶ。出版社勤務を経て、2005年よりフリーランスのライター。「日本生まれの中国残留孤児二世」という唯一無二の立場·視点から、自在に操る中国語を武器に、残留孤児、残留婦人、二世、三世への取材活動を続け、ルポルタージュを発表してきた。初めての単行本である『あの戦争から遠く離れて―私につながる歴史をたどる旅』の完成までには一〇年近くの歳月が費やされた.
发表于2024-12-23
あの戦争から遠く離れて 2024 pdf epub mobi 电子书
图书标签: 日本战争孤儿 日本 中国父母
内容紹介
中国残留孤児だった父の半生を追う、奇跡と感動のドキュメント!
日中の国交が断絶していた1970年に、
文化大革命さなかの激動の中国から
奇跡の帰国を果たした28歳の日本人戦争孤児
――それが私の父だった。
二つの国の間で歴史に翻弄された父は、
いったいどんな時代を生き抜いてきたのか?
21歳の秋、旧満州に飛び込んで、10年がかりの長い旅の果てに、
戦争のもたらす残酷な運命と、語り継がれるべき「歴史」の真実を鮮やかに描き出す。
戦争の被害者である父と、加害者だとされる軍人だった祖父、
父を育てた中国の養母と、血のつながらない親戚たち……
いまを生きる私につながる“戦争”の物語とは? 反日と情愛の国のリアルとは?
そして「歴史」は複雑に絡み合い、ひとつの数奇な運命としてその姿を現わす。
1976年生まれの、たった一人の「日本生まれの中国残留孤児二世」による、
すべての日本人の魂を揺さぶるノンフィクション!
レビュー
出版社からのコメント
日中国交回復前の1970年、まだ「中国残留孤児」という言葉すら存在しなかった時代、
一人の日本人青年が羽田空港に降り立ちました。当時、文化大革命の嵐が吹き荒れる
中国・牡丹江から命がけで帰国した28歳の彼を、新聞等は「満州孤児」と報じました。
厚生省による残留孤児の集団訪日調査が始まる10年以上前に、自力で身元を探し出し
独力で帰国を果たした日本人戦争孤児がいたのです。その青年の名は、「城戸幹」。
――それが著者の父親でした。
父親の帰国後、日本人の母親との間に生まれたまったくの日本人でありながら
「中国残留孤児二世」でもある著者は、21歳の秋、旧満州の地に飛び込んで、
歴史に翻弄された父「城戸幹」(中国名・孫玉福)の人生をたどっていきます。
中国東北地方、吉林省長春の吉林大学に留学したのは1997年。初めて暮らす異国の地で
異文化と格闘しながら、父親の足跡をたどり始めました。父親の育った牡丹江で
(血のつながらない)親戚・知人たちに出会い、父親の残した人間関係にどっぷりと
足を踏み入れていきます。そして帰国後は、留学中にマスターした中国語を武器に
「中国残留孤児の国家賠償訴訟」の取材を進め、同時に、父親自身から半生の物語を
聞き取る作業も進めていきます。それは、私たちの生きる「現在」へとつながる
「もうひとつの戦後史」と向き合う作業でもありました。
本書は、まさに“大地の子”の娘として生まれた著者が、日本と中国で父親をめぐる
さまざまな出来事に出会いながら、壮絶な人生を力強く生き抜いてきた父親を徐々に
理解していく自分自身を描き、「城戸幹」という人間の数奇で苛烈な半生を描き切った、
壮大なノンフィクションです。なかでも、本書で初めて明かされる、父「城戸幹」が
自らの意志と努力によって帰国を果たすまでの、戦後中国における圧倒的なドラマ
(本書「第一部」)は、小説『大地の子』さながらに読む者の心を打たずにはいません。
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