【序より】(抜粋)
本書は西魏・北周政権史の基礎的研究を行い、爾後の隋唐時代に至るまでを視野に入れた広汎な研究の基盤を築くことを目的とする。
第一部では政治製度、特に官製に関わる點について考察する。西魏・北周史研究での主な論點として、両政権がどのような人々によって構成され、隋唐時代へと繋がっていったのかという、人・集団の動嚮が挙げられる。西魏から唐に至るまでが一連の政権として考えられるのは、これらを貫く人々の大きな流れが認められるからである。しかしながら、これらの先行研究や概説などが前提としてきた各種の認識・把握には、基本的な検討を経ていない、或いは不充分な點が少なくない。特に西魏時期の官製構造については、従來研究が無いといっても過言ではない。中央政府・政権中樞の構造を把握することは、一王朝の政治史・製度史の根幹であり、政権に參畫した人物が政権內でどのような位置にあったかを知るための基本的な目安となる。
そして、西魏のそれが後の北周・隋・唐へ直接的な影響を及ぼしていることはいうまでもない。しかしながら、例えば宇文泰の官歴と丞相府・大行颱の位置付けや、同一名稱でも途中で位置付けが大きく変わった重要官職があることなどが、従來の研究では全く踏まえられていないのである。
第二部では、分裂時に存立した政権の最大の課題である、対外関係・戦爭について考察する。西魏・北周から隋にかけては、この間の二度の王朝交代に際して決して何事もなく政権移譲が行われたわけではないものの、支配階級の上層部の構成に大きな変動は見られなかった。従って、これらを一連の勢力として扱うことには問題はなかろう。西魏から隋にいたる拡大の流れは、三〇〇年にもわたる中國の分裂時代を収束させた、大きな統一事業であった。
第三部には、人物に関する研究を載せた。特に隋唐時代への流れを重視する視點を保ちつつ、その影響が一個人に止まらない重要人物・一族から、従來の認識のされ方に問題がある事例を取り上げた。本書での検討の結果、新しい見解を提示し、従來の認識に問題點を生じさせた諸要因についても言及する。これらの諸要因は、文獻・石刻にかかわらず、當時の史料を検討する上で常に考慮しておかねばならない事項であると考える。
發表於2024-11-25
西魏・北周政権史の研究 2024 pdf epub mobi 電子書 下載
圖書標籤: 魏晉南北朝 日本漢學 魏晉南北朝史 西魏・北周政権史の研究 魏晉南北朝 曆史 前島佳孝 西魏
対梁関係の展開と四川獲得
評分対梁関係の展開と四川獲得
評分榮老師說有個日本學者在你之前研究簡直是幸運,他們材料收集很全。這本書也有這個特點,若乾問題上我和作者的觀點並不一樣,作者的探索中有些問題我也沒能考慮到
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