東アジア文化交流の紐帯、「仏教」を再考する。
考古學・文獻史學・仏教史・金工史・美術史など諸學の視點から、舎利信仰と王権の関わりや造寺、造仏の技術・文化伝習など、東アジア世界において仏教の果たした文化的・政治的重大性を明らかにする。
日本史において六世紀中葉の百済からの仏教公伝以後、史書に僧や造寺・造仏の工人の渡來が記され、寺院の造営が語られるものの、これまでそれを具體的にイメージさせる歴史素材がなかった。百済王興寺跡と舎利容器などの齣土遺物はそれを飛鳥寺と結び付けてみる時、多様な解釈を可能にする格好の資料となり、やがて具體的な歴史像を浮かび上がらせてくるのである。王興寺跡の発掘成果は、陵山裏寺、さらに武寧王陵などとの関連を喚び起こしたばかりでなく、その源流を中國はもとより、西域、インドにまで辿りうるユーラシア規模の時間、空間の広がりをもった史実として指し示すものとなったのである。 (「あとがき」より)
發表於2024-12-26
古代東アジアの仏教と王権 2024 pdf epub mobi 電子書 下載
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