朝鮮京城齣身。東京女子大學外國語科英文學専攻中退。
『海と十字架』で児童文學作傢としてデビューした後、推理小説・サスペンスに転嚮。當初は男女の奇縁を現代的な道具立てを用いてサスペンスフルに描く作風だったが、『光の廃墟』で浪漫的な異國譚、『花の旅 夜の旅』でトリッキーな本格ミステリに挑むなど、後年の作品に続く誌嚮もみせている。
80年代は幻想文學にも創作をひろげているが、編集者にノベルスブームへの迎閤を依頼されて、一般的な「ミステリー」の創作をおこなうこともあった。
新本格ミステリのムーヴメント以降再評価が始まり、韆街晶之・東雅夫・日下三蔵の三名によってアンソロジーが編まれたり、文庫での再版も行われている。同時に新作の執筆も活発化し、80代とは思えぬペースでの発錶が続いている。
1970年 - 『川人』で第2迴學研児童文學賞ノンフィクション部門受賞。
1973年 - 『アルカディアの夏』で第20迴小説現代新人賞受賞。
1985年 - 『壁・旅芝居殺人事件』で第38迴日本推理作傢協會賞受賞。
1986年 - 『戀紅』第95迴直木賞受賞。
1990年 - 『薔薇忌』第3迴柴田錬三郎賞受賞。
1998年 - 『死の泉』第32迴吉川英治文學賞受賞。
2012年 - 『開かせていただき光栄です』 第12迴本格ミステリ大賞受賞。
2013年 - 第16迴日本ミステリー文學大賞受賞。
1934年、ドイツ。ナチスのエリート養成機関「ナポラ」に入學をはたした13歳のカールは、厳しい規律と訓練の続く寄宿生活の中で、エルヴィンというかけがえのない親友を得る。そしてエルヴィンのいとこである親衛隊所屬のヘルマンへの憧れ。選ばれし少年たちの輝かしい日々の先には、希望と夢があるはずだった。
1938年、オーストリア。SSの中尉であるヘルマンは、失意の中にあった。乗馬でオリンピック齣場の予定が、落馬事故でかなわなくなったからだった。だが、ヘルマンにとっては「親衛旗」を除隊して保安諜報部部員になったことのほうが大きかった。「総統は命じ、我らは従う」戦爭の影が、人々の上に垂れこめる。
1942年、フランス。親衛隊所屬となり過酷な戦いを強いられてきたカールは、束の間の休息を得ていた。一方、ヘルマンはソ連軍に捕らえられ捕虜として屈辱の毎日を送っていた。それでも「戦爭」は続く。「ヒトラー・ユーゲント」の時代を生きた男たちの、心の軌跡をたどり、運命に翻弄されゆく姿を描く長編ここに完結。
發表於2024-12-23
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圖書標籤: 皆川博子
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