池上俊一(いけがみ・しゅんいち)
1956年愛知県生まれ.東京大学大学院総合文化研究科教授.専門は西洋中世・ルネサンス史.主な著書に,『ロマネスク世界論』),『ヨーロッパ中世の宗教運動』(ともに名古屋大学出版会),『シエナ――夢見るゴシック都市』(中央公論新社),『身体の中世』(筑摩書房),『世界の食文化15イタリア』(農山漁村文化協会),『パスタでたどるイタリア史』(岩波ジュニア新書),『儀礼と象徴の中世』(岩波書店),訳書に,ジャック・ルゴフ『中世の夢』(名古屋大学出版会)など多数.
发表于2024-12-12
お菓子でたどるフランス史 2024 pdf epub mobi 电子书
图书标签: 食物史
ちかごろは,お菓子好きは女性に限らず,スイーツ男子も当たり前になりました.でも本当は,日本男児も昔からお菓子好きで,ちょっと恥ずかしくて言えなかっただけなのかもしれません.
この本に登場する人々,サブレ夫人にポンパドゥール夫人,カトリーヌ・ド・メディシスにマリー・アントワネットなど,有名な貴婦人たちがお菓子好きであることは,みなさんもご存じかもしれません.でも,実は太陽王ルイ14世もクリームなどお菓子好きですし,モーパッサンやデュマ,プルーストなどの文豪たちもお菓子をその作品にたくさん登場させています.そして,お菓子は政治家たちにも愛され,ナポレオンやタレーランも有名パティシエを雇い,相談や研究を重ねていました.
そう,フランスではお菓子は女性だけのものではなく,フランスの文化を象徴し,外交さえも左右する重要なアイテムだったのです.フランス菓子のおいしさにやられてしまった外国元首は数知れず.王の寵愛もお菓子を武器に争われました.そして,お菓子の甘さの秘密,砂糖をめぐっては,数々の戦争が引き起こされました.お菓子はフランスの歴史をたどる格好の素材なのです.
著者はスイーツ好きを自認する中世ヨーロッパ史の専門家.だから,お菓子の由来を語るだけの本とはひと味もふた味も違います.姉妹書の『パスタでたどるイタリア史』と合わせて,ぜひお楽しみください.
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