【「論語集解文永五年本について」より】(抜粋)
ここに影印する論語集解文永五年本は、京都醍醐寺藏本の巻第七と東京東洋文庫藏本の巻第八の二巻で、いずれも巻末に文永五年(一二六八)の書寫移點奧書、及び文永七年(一二七〇)の中原師秀による奉授奧書(巻第七)を持つ僚巻であり、かつ紀年明記の論語古寫本としては現存最古のものである。
【本書刊行の意義・構成】
◎現存最古の論語古寫本、醍醐寺藏本(巻第七)及び東洋文庫藏本(巻第八)兩巻の完全な影印・翻字・解題(巻第七は小林芳規擔當、巻第八は石塚晴通、小助川貞次擔當)・漢字索引(小助川貞次擔當)の収録により、訓讀研究はじめ多方麵の研究の進展が期待される。
醍醐寺藏 論語集解(文永五年本巻第七)
◎訓讀文は、一巻全文を、その本文に施された文永五年の訓點に據って訓下し、影印本文と訓讀文とを見開きで對應するよう示した。影印本文に行番號を附し、訓讀文も原本の行取に従って、行頭字が行頭に來るように配し、各行頭に行番號を附した。原本の注、裏書も別途掲げた。
東洋文庫藏 論語集解(文永五年本巻第八)
◎釋文は、原本の配行・字詰を保ち、總ての訓點を嚴正に翻字し、影印本文と訓讀文とを見開きで對應するよう示し、各行頭に行數を示した。原本の頭注・腳注・傍注等も、原則として其の箇所に翻字。
◎訓點は、句読點・科點・返點・假名點・ヲコト點・聲點・閤符・閤點等の總てを翻字。假名點は、右訓・左訓の位置を保ち、現行片假名字體で示し、ヲコト點は、原則として漢字の右下に平假名で示した。
文永本論語集解 漢字索引
◎論語集解巻第七(醍醐寺藏本)及び巻第八(東洋文庫藏本)の經文・注文(割注)の全ての漢字を検索する漢字一字索引。原則として正字體を用いる。
◎見齣し語として熟語を立てる。熟語は原本における音閤符・訓閤符の有無に拘わらず、漢語としての熟語とした。配列は、總畫數を上位、部首を下位。單字の用例を先、熟語の用例を後に掲げる。
發表於2024-11-07
古典研究會叢書漢籍之部 5 論語集解 2 2024 pdf epub mobi 電子書 下載
圖書標籤: 論語 經學 日本 文獻學 古籍
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