素晴らしい本。資生堂の皮膚研究者が綴った「第3の脳」。皮膚研究から、感覚器としての皮膚、自己判斷し思考する皮膚、電磁場を形成して共鳴したり閤唱したりする皮膚を描いたポップサイエンス。
まず、著者の経歴がいい。皮膚研究を始めるのが30纔過ぎ。しかも自分の希望じゃない。さらに専門でもなかった。で、うつ病経験者。しょっちゅうプチウツになる身としてはとっても共感できる。そして、アトピー先駆者。やっぱり皮膚疾患の苦しみと再生の実感は體験した人でないと解らない。
そんな希望セクションでも専門分野でもない皮膚に、自らのハードウェアに全く恵まれてない(失禮!)著者が研究とともに惹きこまれて行く訳だ。
自分の中では肌が接觸するって事は「コネクト」する感じがする。言葉はウソがつけるけど、肌は誤魔化しが効かない。 例えば友人同士、一緒に遊んで帰り際にHUGするとき、「今日飲んだシャンパンが美味しかった、また來ようね♪」とか「明日も仕事頑張って、でも無理しないで」とかが解る。(気がする・・・)
後は女の子は結構共感するところが多いと思うんだけど。男の子(時々オジサン)と呑んでいる時に肩や腕に觸られて一瞬にして相手の考えが解ってしまったり、手を繋がれて愕然とした経験がみんなあるのではないかしら。頭ではうすうす理解して、取り敢えず判斷を保留にしてることでも、肌で感じる感觸は決定的で脳味噌の判斷抜きで次の行動に移らせてしまう
皮膚は相手に伝えたいことを正確に伝え、相手の狀態・感情・欲求をダイレクトに言葉のフィルターなしに感じ取る。共感、共鳴、共振。瞬間的に相手が解ったり、自分をオープンに齣來たりするツールって他に無い。
著者も、皮膚が相手の皮膚の電磁場を読み取ったり共鳴したりすることに神秘に感じ、それと紐解いている。著書の中では気功や電磁場科學、仏教哲學、熱力學まで総動員して、皮膚から見たひとつの世界観を錶現している。というか逆に皮膚の多麵性を錶現するには全ての學問が必要なのかも。また特記すべきは參考文獻の數々。著書の至る所に參考文獻が掲載されているけれども、専門書よりも寧ろ書店で気軽に立ち読みできる本が多いところがとてもいい。
內容紹介
たたみ一畳分の大きさ、重さ約三キロ――皮膚は人間の最大の「臓器」だ。
色を識別し、電波を発信し、情報処理を行う錶皮細胞。
感じるだけが皮膚の仕事ではない。
皮膚は脳にも匹敵する、いまだ知られざる思考迴路である。
脳のない生物はたくさん存在するが、皮膚をもたない多細胞生物はいない。
最も重要な器官である皮膚の、潛在的可能性を論じるサイエンス・エッセイ。
內容(「MARC」データベースより)
皮膚は外側にある「臓器」です-。既に知られている皮膚の構造、機能、そして新進気鋭の研究者たちが、現在明らかにしつつある最先端の研究成果を基礎に、これまで科學の範疇にさえ収められてこなかった問題を考える。
發表於2024-12-25
皮膚で考える 2024 pdf epub mobi 電子書 下載
圖書標籤: 皮膚 健康
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