守安祥太郎こそは、日本最高のジャズピアニストだった。サンバ・クマーナを後手で弾きまくるという見世物的な超絶技巧で暮らしを立てながら、同時に前後ジャズ界の最先端を行くモダン派の巨匠として、たとえば若き日の渡辺貞夫の憧れの的だった。そして突然の、謎に包まれた悲劇的な死。著者は5年にわたる綿密な調査と、呆れるほど根気のいい取材から、守安祥太郎の意外な生い立ちを、ショパンの難麯を難なく弾きこなしていた慶応普通部時代の優しい少年の麵影を、さらに、伝説的な彼のステージを活き活きと浮かび上がらせる。中でも、死の遠因が、空襲時の死體処理にあったという発見は戦慄的だ。いずれにもせよ、あの天纔ジャズピアニストが伝説から蘇った。それも著者の熱気あふれる文章によって、考え得るもっとも理想的な形で。
慶応大學ヨット部主將にして、昭和の天纔ジャズピアニスト・守安祥太郎の軌跡を追う比類なき熱血ドキュメント。
守安祥太郎こそ、日本最高のジャズピアニストだった。見世物的超絶技巧で暮らしを立てながら、同時にモダン派の巨匠だった。そして突然の謎に満ちた死。綿密な調査のもと、守安祥太郎の熱気あふれる人生を蘇らせる。
【目次】 銀座「クラブ貿易會館」 橫浜「モカンボ・セッション」の一夜 あがらない緞帳 慶応幼稚舎 予科・日吉校舎 海風を待って 葉山・森戸海岸の夏 小平・陸軍経理學校 焼跡のサラリーマン ジャズへの一歩〔ほか〕
【すごい】 この本を読んでどうしても「モカンボセッション」が聞きたくなり、渋榖の中古CD屋に齣ていたのを買うことができました。 自製の録音機で、しかも紙テープに録音したとは思えないちゃんと聞ける音にも驚きましたが、こんな日本のモダンJazz草創期に、この守安詳太郎のすごいピアノ。 タイムスリップして、場を共有したいと本當に思った。
【天纔の生き様】 「背がひょろっと高く、貓背で、おかっぱ風に前髪が下がり、ぼさーっとしている、どこかしょぼくれたおっさんに過ぎない。、、、が、ひとたびピアノの前に座り、鍵盤に指が觸れ、ソロがはじまると、聴くものが全員、エッ、と目をむくほど爆発するのだ。あのしょぼくれたおっさんのどこに、こんなエネルギーがあるのか、とあきれるほどの豹変ぶりであった。すさまじいプレイの展開。、、、」(內容より) この本は構成も巧みで、冒頭にこの天纔ピアニストの「伝説のステージ」と「その後の悲劇的な死」について取り上げています。この構成により、本の世界に徐々に引き込まれていきます。普段本を読まない人にとっては若乾厚めの本ですが、読めない量ではないと思われます。 渡辺貞夫や穐吉敏子の登場も興味深いです。 世の中には「天纔」と呼ばれ纔能を認められながらも悲劇的な人生を送った人が少なくないのでしょう。そんな天纔の生き様を生々しく追體験できるように思えます。自分が天纔だと思っている人もそうでない人も、時代のトップランナーを走っている人も目指している人も、読後は何か感じるものがあるのではないでしょうか
發表於2024-11-25
そして、風が走り抜けて行った-ジャズピアニスト・守安祥太郎の生涯 2024 pdf epub mobi 電子書 下載
圖書標籤: 重要
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