鳴海 章(なるみ しょう、1958年(昭和33年)7月9日 - )は日本の作家・小説家。北海道帯広市生まれ・在住。本名三井 章芳。男性。
北海道帯広市生れ。北海道帯広柏葉高等学校を経て、日本大学法学部卒。
零細PR会社に勤務していた1991年、『ナイト・ダンサー』で第37回江戸川乱歩賞を受賞(真保裕一の『連鎖』と同時受賞)。前年に『スクォーク75、ハイジャック発生』で乱歩賞に入選したが、最終候補作には選ばれなかった。
シリーズものの著作として『国連航空軍』シリーズ、『スナイパー』シリーズ、『原子力空母信濃』シリーズ、『ゼロ』シリーズがある。航空サスペンス・エンタテイメント小説の熱心な書き手として知られている。1997年から、東京から帯広に戻り作家生活を営んでいる。
また、近年では警察小説も書き始め、その代表作として『ニューナンブ』『えれじい』などがある。他に、航空サスペンス系小説以外も執筆。人間ドラマを主とした作品がある。『風花』は2001年に映画化、『輓馬』は『雪に願うこと』のタイトルで2006年映画化された。ばんえい競走の名馬スーパーペガサス号の生産者・三井宏悦は父方の従兄弟である。
发表于2024-11-28
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愛することを知るために、男と女は北の大地を1112㎞旅した。
リストラにあった外資系企業の社員と年齢(とし)を理由にピンサロをクビになったホステス。落ちこぼれの2人がひょんなことから一緒に北海道を車で旅することになった……。
乱歩賞作家の新境地。人間に再生を描く愛と感動の長篇書下ろし。
風花って、と口を開きかけたとき、見えた。最初は湖の上を乱舞する無数の羽虫だと思った。違う。雪片が風にかき乱されながら舞っている。
風が見える。
風は決して一定でも、均質でもなく、いくつもの方向から、
さまざまな強さで吹いている。それで雪片が、上下左右、それぞれが勝手に生き残る道を求めて飛び回る羽虫のように見えたのだ。(本文より)
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