魔法使いの弟子たち

井上夢人（イノウエユメヒト）１９５０年生まれ。８２年、徳山諄一との共作筆名・岡嶋二人として『焦茶色のパステル』で第二十八回江戸川乱歩賞を受賞。８６年、日本推理作家協会賞、８９年、吉川英治文学新人賞受賞後、同年、『クラインの壺』刊行と同時にコンビを解消する。９２年、『ダレカガナカニイル…』でソロとして再デビュー。

出版者:講談社

作者:井上夢人

页数:0

出版时间:2010年4月

价格:JPY1,995円（税込）

装帧:単行本

isbn号码:9784062161664

山梨県内で発生した致死率百パーセント近い新興感染症。生還者のウィルスから有効なワクチンが作られ拡大を防ぐが、発生当初の“竜脳炎”感染者で意識が戻ったのは、三名だけだった。病院内での隔離生活を続ける彼ら三名は、「後遺症」として不思議な能力を身につけていることに気づき始める。壮大なる井上ワールド、驚愕の終末—。

著者9年ぶり待望超大作

全てを奪われ特殊能力を与えられた3名の選ばれし者。「俺たちは龍だ」人類とウイルスの最終戦争——

大変長らくお待たせしました！

壮大なる井上ワールド、驚愕の終末——

『魔法使いの弟子たち』という小説を書きました。書いた本人にその自覚はなかったのですが〈純粋な長篇〉としては９年ぶりの本なんだそうです。うっそー、マジで？ 以前から、ホラ話というヤツが書きたかったのです。『ほらふき男爵の冒険』とか、読んだことないですか？ ああいう最初からバレバレの、誰にでもわかる嘘を、いたって真面目な調子で語るホラ話。好きなんですよ、そういうヤツが。 読んでいただくとおわかりになるでしょうが、この『魔法使いの弟子たち』は、読み進めるにしたがって小説の嘘がデカくなります。どんどんデカくなっていって、最後にはとんでもないホラ話になってしまいます──そういうお話を楽しんでいただきたいのです。 そして、読み終わったあと、目の前のコーヒーカップを見つめて、つい、念力で動かせないかやってみたり……そんな読後感を味わってもらえたらなあ、と思います。（井上夢人）