1950(昭和25)年、北海道生れ。劄幌月寒高校卒。本田技研勤務を経てフリーに。1979年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞。1990(平成2)年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作傢協會賞、日本冒険小説協會大賞を受賞。2002年『武揚伝』で新田次郎文學賞を受賞する。著書に『ベルリン飛行指令』『ユニット』『天下城』『笑う警官』『駿女』『製服捜査』『警官の血』『暴雪圏』『廃墟に乞う』『巡査の休日』などがある。
信長はその男を守護神とした。日本一の城造りの數奇な運命。
我らの頼り、誌賀城が落ちた。信濃での平穏な暮らしは武田軍に踏みにじられた――。その日こそが、戸波市郎太の原點となった。若者は軍師の弟子となり、戦國亂世に遍歴を続けた。だが師の逝去により、その道を絶たれてしまう。運命は、彼を名高き近江の石積み、穴太(あのう)衆のもとへ導いたのだった。鍛えあげた戦略眼と最高峰の技術を受け継いだ男は、やがて、日本一の城造りとなる。
發表於2024-11-19
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