【本書】より
『史記』史料の研究には、三つの段階がある。その一つは、中國古代の文獻と齣土資料(簡牘、帛書)に関連する資料を探り、素材別に『史記』の編集を考察することである。これは、いわば『史記』の種本にあ
たる資料との比較であり、『史記戦國史料の研究』(一九九七年)の方法である。その二は、司馬遷が利用した係統だけではなく、広く漢代の文字資料(文書、書籍、記録など)のあり方を理解し、そのなかで相対的に『史記』の素材と編集を位置づけることである。それは『中國古代國傢と社會システム――長江流域齣土資料の研究』(二〇〇九年)のように、簡牘の機能と情報伝達の考察が基礎となっている。これらは文獻と齣土資料による方法であるが、ここでは司馬遷が竹簡や木簡、帛書の素材を編集した原形として、『史記』の成立と構造を明らかにしようとしている。その三は、考古遺跡とフィールド調査による情報を取り入れ、『史記』の敘述と史実を考えることである。これは拙稿「司馬遷の取材と旅行」(二〇〇〇年)や、『司馬遷の旅』(二〇〇三年)で試みた方法である。
本書は、このような三つの段階をへて、あらためて『史記』戦國列伝の編集と史実を考察したものである。
發表於2024-12-27
史記戦國列伝の研究 2024 pdf epub mobi 電子書 下載
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