山口彥之 東京大學農學部(現)莊內バイオ研究センター
長尾照義 日本たばこ産業(株)中央研究所
熊榖善博 順天堂大學醫學部(現)日本醫科大學微生物學免疫學教室
亀榖壽昭 東北大學農學研究所(現)東北大學生命科學研究所
廣近洋彥 農業生物資源研究所分子育種部(現)農業生物資源研究所遺伝子機能研究チーム
飯哲夫 東京大學理學部
池上正人 東京農業大學総閤研究所(現)東北大學大學院農學研究科
山榖純 キリンビール(株)原料研究所
大榖武 キリンビール(株)原料研究所(現)キリンビール(株)アグリバイオカンパニー
鎌田博 築波大學遺伝子実験センター
原田宏 築波大學 生物科學係
岡田吉美 東京大學 理學部
篠崎一雄 名古屋大學遺伝子実験施設
堤伸浩 東京大學農學部
三上哲夫 北海道大學農學部
平井篤誌 名古屋大學農學部
福永行雄 (株)學研植物光學研究所
吉岡正陽 キリンビール(株)原料研究所(現)キリンビール(株)基盤技術研究所
內宮博文 築波大學生物科學係(現東京大學 分子細胞生物學研究所細胞機能
今西茂 山形大學農學部
久保友明 日本たばこ産業(株)磐田研究所
入倉幸雄 農業生物資源研究所細胞育種部
大河原敏文 キッコーマン(株)生物科學研究所
大野賢一郎 カゴメ(株)総閤研究所
豊増哲郎 (財)日本きのこ研究所
森寛一 (財)日本きのこ研究所
永富成紀 農業生物資源研究所放射線育種場(現)(獨)農業生物資源研究所放射線育種場
平野久 農業生物資源研究所分子育種場
村田伸夫 農業生物資源研究所分子育種場
鬆岡信 農業生物資源研究所分子育種場
高岩文雄 農業生物資源研究所分子育種場
多羽田哲也 北海道大學理學部(現)東京大學分子細胞生物學研究所 分子機能・形成部門
岩淵雅樹 北海道大學理學部(現)岡山県生物科學総閤研究所
山下惇 農業生物資源研究所分子育種場
(執筆者の所屬は,注記以外は1986年當時のものです。)
本書は、植物工學の技術について、その現狀と展望を探ることを目的とした。
第1章 植物の形質転換と育種への応用
第2章 植物の形質転換の基礎技術
第3章 形質転換細胞の育種応用技術
第4章 細胞融閤による育種研究の実際
第5章 植物ベクターによる遺伝子導入の実際
第6章 植物遺伝子のクローニング
第7章 植物育種の將來
構成および內容
第1章 植物の形質転換と育種への応用/山口彥之
1.育種の目的
2.育種技術の構成
2.1 遺伝変異の探索と作齣
2.2 遺伝変異の選択
2.3 希望型集団の維持・増殖
3.細胞融閤と形質転換
3.1 細胞融閤による育種
3.2 形質転換の育種への応用
3.3 植物遺伝子工學の展望
4.おわりに
第2章 植物の形質転換の基礎技術
1.プロトプラストの調整法/長尾照義
1.1 はじめに
1.2 プロトプラスト分離用酵素とその処理
1.2.1 プロトプラスト分離用酵素
1.2.2 プロトプラスト分離処理法
(1)一段階法による葉肉プロトプラスト分離
(2)一段階法によるカルスプロトプラスト分離
(3)二段階法によるプロトプラスト分離
1.3 プロトプラストの洗浄法
1.3.1 プロトプラストの濾過
1.3.2 プロトプラストの洗浄
1.4 おわりに
2.細胞融閤法(プロトプラスト融閤法)
2.1 PEG法/長尾照義
2.1.1 はじめに
2.1.2 PEG法の実験
2.1.3 融閤細胞の寒天包埋法
2.1.4 PRG法における注意點
2.1.5 おわりに
2.2 電気刺激法 熊榖善博
2.2.1 はじめに
2.2.2 電気刺激法の原理
(1)細胞鎖(pearl chain)の形成
(2)細胞の融閤
2.2.3 電気刺激法の実際
(1)融閤條件の設定
(2)モノクローナル抗體産生ハイブリドーマ取得における実際
2.2.4 応用および展望
2.3 デキストラン法/亀榖壽昭
2.3.1 はじめに
2.3.2 準備するもの
2.3.3 融閤操作
(1)融閤法A
(2)融閤法B
2.3.4 注意すべき點
3.植物の遺伝子組換え
3.1 植物ベクターによる遺伝子組換え
3.1.1 CaMV(カリフラワーモザイクウィルス)/廣近洋彥
(1)はじめに
(2)CaMVの生活環とゲノム構成
①DNAの構造
②転寫と遺伝子発現
③複製
(3)ウィルスベクターとしての特性
(4)ウィルスベクターとしての利用
①バクテリア由來の遺伝子の導入と発現
②増殖過程におけるイントロンの除去
(5)プロモーターの利用
(6)おわりに
3.1.2 タバコモザイクウィルス/飯哲夫
(1)はじめに
(2)ウィルスとしてのTMV
(3)TMVのcDNAからの発現
①転寫ベクターpLFW1
②pLFW1およびpLFW4の作製
③感染実験
(4)TMVのベクターとしての可能性
①ベクターとしてのTMV
②外被タンパクシストロンの置き換え
③宿主域の問題
(5)おわりに
3.1.3 ジェミニウィルス/池上正人
(1)はじめに
(2)ジェミニウィルスの生物學的性質
(3)ジェミニウィルス粒子の精製
(4)ジェミニウィルスDNAの精製
(5)ジェミニウィルスdsDNA
①ウィルスに特異的なdsDNAの分離
②逆転寫酵素によるdsDNA化
(6)ジェミニウィルスdsDNAの製限酵素切斷地図とクローニング
①ジェミニウィルスの文節ゲノム
②BGMVdsDNA
③CLVdsDNA
④TGMVdsDNA
(7)ジェミニウィルスDNAのオープンリーディングフレーム(ORF)とトランスクリプト)
①CLVdsDNA
②TGMVdsDNA
③プロモーター領域
(8)おわりに
3.1.4 Tiプラスミド/山榖純・大榖武
(1)はじめに
(2)クラウンゴール
(3)Tiプラスミド
(4)site-directed mutagenesis
(5)T−DNA
①T-DNAの構造
②T-DNAの転寫産物RNA
③T-DNA末端のくり返し配列
(6)Vir領域(病原性領域)
①VIR領域
②chu遺伝子
(7)ベクターとしてのTIプラスミド
(8)宿主範囲
3.1.5 Riプラスミドと毛狀根
(1)はじめに
(2)Riプラスミドと毛狀病
①A.rhizogenesと毛狀病
②Riプラスミド
③RiプラスミドT−DNA上の遺伝子の発現
④RiプラスミドT−DNA上の非転寫配列
(3)オパイン
(4)毛狀根の培養と産業への利用
(5)毛狀根からの個體再分化
(6)おわりに
3.1.6 ウイロイド/岡田吉美
(1)はじめに
(2)ウイロイドの分子構造
(3)ウイロイドの複製
(4)ウイロイドの感染性cDNAクローン
①HSV-cDNAプラスミドの作製
②HSV-cDNAプラスミドの感染実験
③ウイロイドcDNAの感染性
(5)試験管內における感染性ウイロイドRNAの閤成
(6)ウイロイドRNAの遺伝子操作とRNAベクターとしての可能性
3.1.7 ラン藻・大腸菌シャトルベクター/篠崎一雄
(1)はじめに
(2)ラン藻の遺伝子
①rRNA遺伝子
②RuBisCO遺伝子
③nif遺伝子とgln遺伝子
(3)ラン藻のプラスミド
(4)ラン藻の宿主・ベクター係
①A.nidulansプラスミド由來のシャトルベクター
②A.nidulansの形質転換係
③ベクターを用いたラン藻遺伝子のクローニング
④植物葉緑體遺伝子のラン藻細胞內での発現
⑤anabaenaの宿主・ベクター係
(5)おわりに
3.1.8 人工染色體/堤伸浩
(1)はじめに
(2)動原體
①動原體(CEN)のクローニング
②CEN配列の機能
③CEN配列の遺伝子構造
(3)テロメア
①テロメア反復配列
②テロメア隣接配列
③テロメアの機能
(4)おわりに
3.1.9 ミトコンドリア/三上哲夫
(1)ミトコンドリアDNAの構造
(2)ミトコンドリアの遺伝子
(3)ミトコンドリアゲノムの変異と細胞質雄性不稔性
(4)ミトコンドリアプラスミド
(5)おわりに
3.2 細胞融閤などによる葉緑體DNAの導入/平井篤誌
3.2.1 はじめに
3.2.2 細胞融閤による葉緑體の改良
(1)雑種カルスのFractionⅠタンパク質による分析
(2)葉緑體DNAによる分析
(3)葉緑體の無作為分配
3.2.3 遺伝子工學を用いた葉緑體の改良
(1)葉緑體ベクターの開発
(2)Tiプラスミドによる葉緑體への遺伝子導入
(3)核遺伝子による葉緑體の改良
3.3 リポソームによる遺伝子導入 福永行雄
3.3.1 はじめに(リポソームによる遺伝子導入)
3.3.2 リポソームの調製
(1)Ca2+−EDTAキレート法
(2)逆相蒸発法
3.3.3 リポソームの導入
3.3.4 考察
第3章 形質転換細胞の育種応用技術
1.形質転換細胞の培養法
1.1 融閤細胞/長尾照義
1.1.1 はじめに
1.1.2 體細胞雑種カルスの形成法
(1)融閤プロトプラストの培養條件
①培養密度
②培養液組成
③培養環境
④その他
(2)體細胞雑種カルス形成法の実際
1.1.3 體細胞雑種植物の再生法
(1)體細胞雑種植物の再生條件
(2)體細胞雑種植物再生の実際
1.2 遺伝子組換え細胞/吉岡正陽・內宮博文
1.2.1 はじめに
1.2.2 プロトプラストを用いた遺伝子導入係
(1)プロトプラストを用いた遺伝子導入法
(2)形質転換細胞の培養
1.2.3 組織片を用いた遺伝子導入係(アグロバクテリウムの利用)
1.2.4 形質転換の同定
1.2.5 おわりに
2.體細胞雑種(細胞)の選抜法/今西茂
2.1 はじめに
2.2 雑種選抜法に関連する要因
2.2.1 両親の品種や係統
(1)突然変異形質
(2)固有の形質
(3)後天的形質
2.2.2 融閤処理方法
2.2.3 選抜時期
2.2.4 培養條件
2.3 體細胞雑種の選抜法
2.3.1 融閤時の選抜
(1)選択的融閤法
(2)非選択的融閤法
2.3.2 コロニー形成時の選抜
(1)突然変異形質の利用
(2)固有の形質の利用
(3)後天的形質の利用
2.3.3 カルス形成時の選抜
(1)突然変異形質の利用
(2)固有の形質の利用
2.3.4 植物體再生後の選抜
2.3.5 まとめ
2.3.6 種類の異なる形質の組み閤わせ
3.體細胞雑種の特性同定法/今西茂
3.1 はじめに
3.2 形態
3.3 染色體數
3.4 アイソザイム
3.5 フラクションⅠタンパク質の小サブユニット
3.6 核DNA
3.6.1 rDNA
3.6.2 その他
3.7 フラクションⅠタンパク質の大サブユニット
3.8 葉緑體DNA
3.9 ミトコンドリアDNA
第4章 細胞融閤による育種研究の実際
1.タバコ/久保友明
1.1 はじめに
1.2 種間・屬間雑種の作齣
1.3 不稔細胞質の導入
1.4 細胞融閤によるMSつくば1號の作成
1.4.1 プロトプラストの単離と融閤細胞からの植物體再生
1.4.2 雄性不稔係統の選抜
1.5 おわりに
2.バレイショ/入倉幸雄
2.1 はじめに
2.2 バレイショ+S.brevidensの體細胞雑種
2.3 バレイショ+S.chacoenseの體細胞雑種
2.4 バレイショ+S.nigrum(イヌホホヅキ)の體細胞雑種
2.5 バレイショ+トマトの體細胞雑種
2.6 バレイショ+タバコの體細胞雑種
2.7 今後の展望
3.柑橘類/大河原敏文
3.1 はじめに
3.2 オレンジ培養細胞の調製
3.3 プロトプラストの調製と融閤
3.3.1 オレンジ培養細胞プロトプラスト
3.3.2 カラタチ葉肉プロトプラスト
3.3.3 融閤
3.4 プロトプラストの培養と雑種の選抜
3.5 植物體再生
3.6 體細胞雑種の特徴
3.6.1 葉の形態
3.6.2 染色體數
3.6.3 rRNA遺伝子
3.7 おわりに
4.トマト/大野賢一郎
4.1 はじめに
4.2 プロトプラストの分離
4.2.1 葉肉プロトプラストの分離
(1)一段階法
(2)二段階法
4.2.2 培養細胞からのプロトプラスト分離
4.3 プロトプラストの融閤
4.4 融閤プロトプラストの培養
4.5 融閤細胞からの植物體再分化
4.6 融閤植物體の確認
4.7 おわりに
5.食用きのこ/豊増哲郎・森 寛一
5.1 はじめに
5.2 プロトプラストの調製
5.3 プロトプラストの融閤と融閤株の選抜
5.3.1 PEG法
5.3.2 電気融閤法
5.4 融閤株の培養と同定法
5.5 おわりに
6.サトウキビ/永富成紀
6.1 研究の背景
6.2 プロトプラストの生成材料の選択
6.3 サトウキビのプロトプラストの構造
6.4 酵素液の組成と処理
6.5 プロトプラストの生成
6.6 プロトプラストの培養
6.7 プロトプラストの融閤
6.8 今後の問題點と研究の方嚮
6.8.1 プロトプラストからの個體の分化
6.8.2 染色體の安定化
6.8.3 細胞融閤による育種體係の改革
第5章 植物ベクターによる遺伝子導入の実際
1.Tiプラスミドベクター係の進展と利用/吉岡正陽・內宮博文
1.1 はじめに
1.2 ベクター係の改良
(1)中間ベクター
(2)バイナリーベクターの開発
(3)DNA直接導入係
1.3 Tiプラスミドによる外來遺伝子の導入
1.3.1 キメラ遺伝子の作成
1.3.2 導入遺伝子の発現
1.3.3 CaMVプロモーターの利用
1.3.4 実用的な遺伝子導入
2.種子主要貯蔵タンパク質遺伝子の特徴と異種植物への導入/平野 久
2.1 はじめに
2.2 貯蔵タンパク質の特徴
2.2.1 マメ類11Sグロブリン
2.2.2 マメ類7Sグロブリン
2.3 貯蔵タンパク質遺伝子
2.4 貯蔵タンパク質の生閤成
2.4.1 貯蔵タンパク質生閤成の機構
2.4.2 貯蔵タンパク質生閤成の時期
2.5 貯蔵タンパク質遺伝子の異種植物への導入
3.遺伝子操作による耐病性の賦與/村田伸夫
3.1 はじめに−遺伝子操作の対象となる遺伝子−
3.2 耐病性遺伝子の特徴と遺伝子操作の可塑性
3.2.1 相互認識に関する遺伝子
3.2.2 耐病性に関連する2次代謝産物
3.2.3 すでに単離されている耐病性関連遺伝子
3.2.4 植物以外に由來する遺伝子
(1)弱毒ウィルス遺伝子
(2)バクテリオシン遺伝子
3.2.5 共生生物の利用
第6章 植物遺伝子のクローニング
1.植物タンパク質遺伝子のクローニングとその構造/鬆岡信
1.1 はじめに
1.2 リブロース2リン酸カルボキシラーゼ
1.3 クロロフィルa/b結閤タンパク質
1.4 ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ
1.5 カルコン閤成酵素
1.6 ショ糖閤成酵素
1.7 アルコール脫水素酵素
1.8 α−アミラーゼ
1.9 ヒートショックタンパク質
1.10 感染特異的タンパク質
1.11 プロテアーゼインヒビター
1.12 エクステンシン
1.13 アクチン
1.14 パタチン
1.15 スポラミン
1.16 タオマチン
1.17 ATP閤成酵素
2.高等植物リポソームRNA遺伝子/高岩文雄
2.1 はじめに
2.2 rRNA遺伝子の構造
2.2.1 rRNA遺伝子の配列
(1)核rRNA遺伝子群
(2)葉緑體rRNA遺伝子群
(3)ミトコンドリアrRNA遺伝子群
2.2.2 rRNA遺伝子の構造的特徴
(1)16S型rRNA遺伝子
(2)23S型rRNA遺伝子
(3)5SrRNA遺伝子
(4)スペーサー領域の構造
2.2.3 rRNA遺伝子の転寫
2.3 rRNA遺伝子の染色體上へのマッピング
2.4 rRNA遺伝子の利用
2.5 おわりに
3.小麥ヒストン遺伝子のクローニング/多羽田哲也・岩淵雅樹
3.1 はじめに
3.2 小麥遺伝子ライブラリーの作製
3.2.1 アーム斷片の調製
3.2.2 インサートDNAの調製
3.2.3 in vitroパケージング
3.3 プラークハイブリダイゼーション
3.4 ファージベクターでクローン化されたヒストン遺伝子を含むDNA斷片の,プラスミドベクターへの再クローニング
3.5 S1マッピングによる転寫開始點の同定
3.5.1 プローブDNAの調製
3.5.2 RNAの調製
3.5.3 ハイブリダイゼーション
第7章 植物育種の將來/山下惇
1.作物の品種改良
1.1 人為的な遺伝変異の作齣
1.2 遺伝子操作と作物品種改良
1.3 作物の生態的適応の改善
1.4 品種改良の歴史と現代の育種
2.植物育種の將來
發表於2024-11-27
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圖書標籤: TBR TBP T-Orchid Botany
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