发表于2024-12-24
李登輝の実践哲学―五十時間の対話 2024 pdf epub mobi 电子书
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【書評】『李登輝の実践哲学』井尻秀憲著
■「台湾民主化の父」の根幹にある「日本」
常識的には「政治家」に分類されるであろう台湾元総統の李登輝氏(85)。権威主義体制下にあった台湾で一党独裁を逆手にとって一発の銃弾も流血もなく「民主化」する一方、対外的には「現実外交」で国交なき国々と関係を構築し国際的地位向上を図った「例外的指導者」ととらえ、その人間としての素顔に限りなく迫ったのが本書である。
だが本書はあえて、李氏が放つ光を「哲学」というプリズムで分光し、死生観や思想、葛藤(かっとう)までくっきり浮き上がらせて見せた。例外的指導者の本質。それはフツーの政治家が抱く野心や欲望とは無縁の哲学にこそ求められると筆者の井尻秀憲氏は確信していた。
日本統治時代の台湾で教育を受け、カーライル「衣裳(いしょう)哲学」、新渡戸稲造「武士道」、西田幾多郎「善の研究」などを人生哲学の原点にしたという。武士道にある「公」と「私」は指導者としての規範であり、善の研究の「正」「反」の対立から「統一」へという西田の弁証法は、矛盾に満ちた台湾の社会や政治的混乱に解決策を導き出した。
李氏は哲学家であると同時にプラグマティズム(現実主義)による実践躬行(じっせんきゅうこう)を是とする人物だ。李氏が本書の対談で明かした「(中国前国家主席の)江沢民氏とのホットライン」の存在もそうだ。総統時代の1995年、ホットラインを通じて中国に訪米計画を通告したとの事実は、台湾でもあまり知られていない。
こうした証言の積み上げと哲学思考のアプローチで李登輝理解を深める本書の手法に引き込まれる。22歳まで日本人として育ち、今も喉(のど)元まで日本人だという李氏だが、台湾住民2300万人の生存空間の拡大こそが、李氏が生涯をかけて追い求めているものだ。
ただ、例外的指導者の哲学の根幹に「日本」が腰をすえているところに、日本人はかぎりなき情愛と尊敬の念を覚える。「台湾民主化の父」である李氏の研究はとりもなおさず「日本人とはいったい何か?」を考察することなのだろう。(ミネルヴァ書房・2500円+税)
河崎真澄
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