花村えい子(はなむら えいこ)は、日本の漫画家・アーティスト。埼玉県川越市出身。社団法人日本漫画家協会理事、東京工芸大学芸術学部客員教授、ソシエテ・ナショナル・デ・ボザール正会員。
花村えい子は川越市の中心街で生まれ、夢多き少女時代を川越で過ごす。中原淳一に憧れ、美術学校へ入学。漫画家としてデビューしたのは1959年、貸本屋の主人の「描きなはれ」の一言で、貸し本向け単行本・虹に『紫の妖精』を寄稿したのがきっかけ。
少女の瞳に初めて下まつげを描き、モノローグやせりふ以外のナレーション的文章を多用する花村の漫画は、それまでの少女漫画の常識を次々と打ち破る。
「大人が面白いと感じなければ子供も面白くない」が持論の花村は、やがて『週刊マーガレット』で連載した『霧のなかの少女』(1966年)で少女たちだけでなく親の恋愛を描き、一躍脚光を浴びることとなる。後に、『家庭の秘密』と改題してTBSでドラマ化し、ドラマ内テーマソングの荒井由実・「あの日にかえりたい」は大ヒットとなった。
その後、花村は読者が成長するとともに、少女漫画から女性誌の漫画レディースコミックへと進出。1978年~1980年には『花影の女』を『女性セブン』で連載。この作品は江戸から明治にかけての川越の商人「相模屋」一家の波乱に富んだ話を描いた長編作品である。花村のレディースコミックの画風は叙情的で耽美的。丹念に描き込まれた漫画の扉絵は芸術的絵画と言っても過言ではない。
花村は2007年12月にパリのルーヴル美術館地下のカルーセル・デュ・ルーヴルで行われた「ソシエテ・ナショナル・デ・ボザール展」に日本の代表作家として招待を受け約40点の作品を展示したことによって、多くの賞賛を受け、特別賞を受賞。120年の歴史ある美術展で日本の漫画が展示されたのは初めてのことであり、芸術として認められたことは大変意味のあることである。また、ソシエテ・ナショナル・デ・ボザールの正会員に承認されたことは漫画家として快挙である。
2009年、漫画家生活50周年を迎える。
发表于2024-11-27
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本の内容
少女漫画で女の子たちの永遠の乙女心をくすぐり、レディースコミックで抒情あふれる日本女性の美を描き、いまや、ポップな芸術作品として海外で高い評価を受ける売れっ子漫画家のHappy go Luckyな半生記。
目次
第1章 川越に生まれ、育って(川越の想い出
祖母の想い出 ほか)
第2章 踊って、恋して、演じた青春(中原淳一に憧れて
女子美時代 ほか)
第3章 貸本漫画と出合う(「描きなはれ!」
初めての原稿料 ほか)
第4章 少女漫画で大忙し(「漫画を描きなさい」
好きだった「なかよしブック」の仕事 ほか)
第5章 レディースコミックの世界へ(レディースコミックの夜明け
レディースコミックという世界 ほか)
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