順徳天皇の編になる『八雲禦抄』は、伝統歌學の集大成というべき厖大な著作であり、江戸時代に至るまで歌人や歌學者たちに大きな影響を與えてきた。
今迴刊行される「第一 正義部」「第二 作法部」の二つの巻は、晴の歌の場の実態とその本質を説く部分で、『八雲禦抄』の中でも最も頻繁に引用され、問題にされることの多いところである。本文篇では主要伝本四本を対照して翻刻、研究篇では先行の歌學書・歌集・記録などを駆使して、一つ一つの敘述を厳密に読解。王朝時代の晴儀の和歌の全貌を明らかにするとともに、『八雲禦抄』が先行歌學書をどのように利用して成立したかを浮き彫りにした。また【論考】の頁を設け、従來「草稿本」とされていた內閣文庫本の性格を徹底的に究明。索引篇は、人名索引・歌閤索引・歌會索引・和歌索引・書名索引・事項索引のほか、歌閤一覧・歌會一覧を付して研究資料としての充実をはかる。『八雲禦抄』の研究はもちろん、王朝和歌の場と、その場における営みを明らかにするための必須の文獻である。
また、先に刊行した『八雲禦抄の研究―枝葉部・言語部―』は、『萬葉集』以來の厖大な歌語と和歌的錶現を集大成した「第三 枝葉部」「第四 言語部」についての基礎的研究であり、好評のうちに在庫切れとなったが、この度の刊行に併せて裝いも新たに重版することとなった。併せての禦架蔵を期待したい。
發表於2024-11-24
八雲禦抄の研究(正義部・作法部) 2024 pdf epub mobi 電子書 下載
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