唐の李鳳が撰した『天文要録』全50巻は、緯書や種々の天文占書から多くの記事を採録している貴重書であるが、中國ではすでに唐代においてその伝本は途絶え、新・舊の『唐書』以下の「蕓文誌」や目録類にはその書名さえ著録されていない。
一方同書は、日本にはつとに伝來して天文を専門とする學生(天文生)の必読書に指定されるとともに、『三代実録』の貞観18年(876)の條など、多くの史料にその書名を見齣すことができる。さらに江戸時代の貞享3年(1686)には前田傢第五代の當主である綱紀の命によって鈔本28冊が作られ、そのうちの26冊が現在も前田尊経閣文庫に所蔵されている。
本書はそのような『天文要録』の第一巻(尊経閣文庫本の第一冊)の原文を翻字したうえで、訓読文、現代語訳、そして語釈・參考資料を施すとともに、関連する論文一篇を付した、當該書に関する斯界初の専著である。
發表於2024-12-25
『天文要録』の考察 [一] 2024 pdf epub mobi 電子書 下載
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