发表于2024-11-18
唐令の基礎的研究 2024 pdf epub mobi 电子书
图书标签: 法制史 唐令 中村裕一 唐史 隋唐史 隋唐五代 日本漢學 政治制度
【本書のまとめ】より(抜粋)
本書においては、唐令に関する二つの極めて基本的課題を論じている。一つは隋令と唐令の継受を論じ、唐令は隋令のうち従来からいわれているように「開皇令」 を継受しているのではなく、煬帝の大業三年(六〇七)に公布された「大業令」を継受している可能性が非常に高いことを述べ、加えて『大唐六典』所引の唐令 の年代を論じた。すなわち、『大唐六典』所引の唐令は「開元七年令」ではなく、「開元二五年令」であろうことを述べた。いま提示した二つの假説は仁井田陞 氏が『唐令拾遺』に述べられた説とまったく異なる。研究『唐令拾遺』が公刊されてから八〇年になる。この八〇年間に隋唐史研究も進展し大きな研究成果があった。この研究成果を基礎に仁井田氏の学説は再検討されてもよい時期にきている。
私は以前より、唐令は隋の「開皇令」を継受しているのではなく、煬帝の「大業令」を継受していると考え、「隋唐賦役令の継承関係」(『唐令逸文の研究』所収 汲古書院 二〇〇五)を書き、私の見解の是非を世に問うた。「大業令」の継受が隋代文献に明記されているのに、見落としているのではないかと思い、隋代 文献の再点検も行った。『大業雑記の研究』(汲古書院 二〇〇五)は、その再点検の一端である。
『大唐六典』所引の唐令は「開元二五年令」説は、従来から定説となっている仁井田氏の説を否定することになり、学説史的には重大な問題である。急いで仁井 田氏の「開元七年令」説への反論を書いた。書いてはみたが反論は三〇〇頁ほどにしかならない。これでは一冊の本にはならない。年齢的にもう若くもないか ら、わざわざ反論を本にすることなど止めようかとも考えた。しかし、『大唐六典』所引の唐令は「開元二五年令」説は唐代史研究にとっては極めて重要なこと で、若い研究者諸氏がこれに関する論文を発表される様子もないようなので、歳をも顧みず、本書の第一章と第三章を第四章と合体し、第二章を新たに書き下ろ し、以前に書いた論文を第五章とし、六〇〇頁ほどの本とした次第である。歳がいもない所行であることは重々承知している。私は学生の時より隋唐の制度史を 専攻し、『大唐六典』の記事に長年接し、仁井田陞氏の『唐令拾遺』も利用してきた。『唐令拾遺』は『大唐六典』所引の唐令を「開元七年令」としている。私 も学生の時より『唐令拾遺』の説に疑いをもつこともなく、「開元七年令」説に従い研究を進めてきた。『唐代制勅研究』も『大唐六典』所引の唐令を「開元七 年令」として論を進めているし、『唐代制勅研究』以降の唐代公文書に関する私の諸研究も、すべて「開元七年令」説に依拠している。今回の『中国古代の年中 行事』も『大唐六典』所引の唐令を「開元七年令」としている。ここに至って、『大唐六典』所引の唐令は「開元二五年令」といえば、従来の私の研究の『大唐 六典』の唐令に言及した箇所は誤りということなる。しかし、それによって私の研究全体が没になるわけではない。『大唐六典』所引の唐令は「開元七年令」と した部分が没になるだけのことで、文書研究全体の論旨には何ら影響しないし、『中国古代の年中行事』全体が没となるわけでもないと思い直し、『大唐六典』 所引の唐令は「開元二五年令」説を提示することとした。『大唐六典』所引の唐令・「開元七年令」説に疑念がもたれることはなかった。中国法制史の世界的権 威の発言であるし、長年、この説に異論を唱えた論文もないからである。年中行事を論じる関係で、八月五日の玄宗皇帝の千秋節に言及することがあった。玄宗 皇帝の千秋節は開元一七年に成立した。この記事を扱う時は『大唐六典』の編者は「開元七年令」説を基礎に、千秋節のみは開元一七年以降の事実を採用してい ると考えていた。他の記事は一々細部に亘り検討したことがなく、『大唐六典』所引の唐令・「開元七年令」説に問題があることなど、まったく思い至らなかっ た。『中国古代の年中行事』において、唐王朝の「祠令」を扱う機会があり、『大唐六典』の「祠令」の中に開元七年「祠令」でない「祠令」が存在することを 発見し、『大唐六典』所引の唐令は「開元七年令」ではないのではと思うに至ったのである。
私の主たる研究は隋唐王朝の公文書様式の復元的研究であり、唐令逸文と年中行事の研究を、従属的研究と位置づけ史料をみてきた。唐令逸文研究は何条かの唐 令逸文を復元できれば充分という考えであり、本書の第三章において、『唐令拾遺』『唐令拾遺補』が言及しない唐王朝の「祠令」一七条を指摘しただけでも目 的は達している。それに加えて、仁井田氏の『大唐六典』所引の唐令の年代に疑問を呈した。この疑問の意味は極めて重大であり、私の思い違いであれば、それ でよいが、私の疑問にも一理ありとなれば、唐代史研究に重大な一石を投じることになる。
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