【序章】より
人と人が何かを交わすという意味での広義の交換(communication)は、太古よりつづく人類の営為のひ とつである。人びとは言葉を取り交わし、こころをくみ交わすのであり、それによって社會というものが形成される。それゆえ、ある時代・地域の歴史を解明しようとするばあいには、そこに存在する個別具體的な交換のあり方を検討せねばならない(以下、交換史観)。中でも物財(人間社會の規範・価値體係內で有用と認められているモノ)の交換は、そのようなコミュニケーションのあり方を端的にしめすもので、歴史研究の有力な手がかりとなりうるものである。しかもそれは、現代社會でも行われている営為であるがゆえに、その內実を検討すれば、各時代・各地域特有の交換の特性と、それに基づく社會のあり方を理解し、それらを相互に比較できると考えられる。では、中國古代における物財の交換とはどのようなもので、一體いかなる歴史的背景に支えられていたのか。……貨幣を中心とする経済(以下、貨幣経済)は、中國古代において具體的にいつどのように展開し、當時の社會にいかなる影響を與えたのか。また當時の人びとは、それにどのように対処したのか。本稿の最大の目的は、これらの一連の問いに具體的に答えることである。そしてそれを通じて、中國古代経済史の時代的変化とその特質を鳥瞰することである。
發表於2024-11-22
中國古代貨幣経済史研究 2024 pdf epub mobi 電子書 下載
圖書標籤: 經濟史 貨幣 經濟 歷史 日本漢學 曆史 中國古代貨幣経済史研究
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