西榖功(にしたに・いさお)
1978年、京都府生まれ。
龍榖大學大學院文學研究科修士課程修瞭、大阪大學大學院文學研究科博士課程修瞭。博士(文學)。宗教法人 泉湧寺 寶物館「心照殿」學蕓員、龍榖大學文學部非常勤講師。専門は仏教文化史、日本東洋仏教美術史、寺院史、心性史。
著書に『禦寺泉湧寺と開山月輪大師』(共著、法藏館〈泉湧寺〉、2011年)、論文に「智積院新文庫蔵『十巻抄』について」(宇都宮啓吾代錶『根來寺聖教の基礎的研究―智積院聖教を中心として―』、科研報告書、2014年)、「文物から見た日中僧俗ネットワーク」(闆倉聖哲編『東アジアのなかの日本美術』、日本美術全集6、小學館、2015年)、「禪律寺院における宋式「首楞厳呪」「施餓鬼」儀禮」(『明日の東洋學』34、2015年)、「泉湧寺の文化財―儀禮と信仰の視點から―」「釈迦十六羅漢図」(『國華』1458、2017年)、ほか。
〈如法〉への迴帰がもたらした歴史的展開とは何か―
鎌倉時代初期、戒と律が衰退する日本仏教社會の刷新を企図し、我禪房俊芿により京洛東山に開かれた泉湧寺。
宋代仏教との交渉のなかで、僧侶本來のあり方への迴帰を目途し、同寺にもたらされ、実踐された宋式の僧製・規則・儀禮は、それに関わる文物の移動や受容を伴いつつ、寺院間のネットワークのなかで広く伝播していった。
寺院社會における僧の生活規範を示す「清規」書や儀禮次第書、そして儀禮の場で用いられた仏像や仏畫などの文物に著目し、東アジア世界とのかかわりの中で展開した鎌倉仏教の宗教史的・美術史的・文化史的意義を総閤的な視點から解明する。
發表於2024-12-25
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